Single Victory Club [0] Prologue

Single Victory Club [0] Prologue

写真は2010年のロータス・レーシング(英: Lotus Racing)のドライバー2名。
Single Victory Club の会員2名を同時に擁する圧倒的なB級感である。
このチームは、2011年はチーム・ロータス (英: Team Lotus) に、2012年からはケータハムF1チーム (英: Caterham F1 Team)に名称を変えた後、2014年末に倒産、解散した。


1回しか勝てなかった男たち列伝 ≪SVCとは≫

2015年シーズン終了時点でのF1歴代通算優勝回数トップは91勝のミハエル・シューマッハ。51勝のアラン・プロストがこれに続くが、今後この2人の個人記録が伸びることは無い(はず。シューマッハは2013年のスキー行楽時の事故により「意思疎通は難しい」状態のまま、プロストは引退して22年経ち既に還暦、なので両者復帰する見込みはないはず = 飽く迄、死去しているダ・シルバの記録が絶対に伸びないのに対しての可能性としての話だが、シューマッハ電撃復活や、プロストが1戦でも乗ってくれてファジオーリの最高齢優勝記録=53歳22日を塗り変える可能性はゼロではないことからの表現) 。
近年の年間F1開催数の増加により5年以内にこれを抜く可能性があるのが3位〜4位のルイス・ハミルトン43勝、セバスチャン・ベッテル42勝。続く5位にセナ・ダ・シルバの41勝まで1勝差で並び、6位のフェルナンド・アロンソは32勝。
以下、ナイジェル・マンセル31勝、ジャッキー・スチュワート27勝、ジム・クラークとニキ・ラウダが25勝、ファン・マヌエル・ファンジオ24勝、ネルソン・ピケ23勝、デイモン・ヒル22勝、ミカ・ハッキネンとキミ・ライコネンのフライング・フィン・コンビが20勝と続き、1勝しかしていない者も含め、歴代F1グランプリ勝者は総勢105人。65年間935戦での105人は多いのか少ないのか。

僅か20シートほどしかないF1ドライバーになるだけでも凄い事。モータースポーツ世界最高峰のF1でドンケツでも全世界で20位。
ドライビングテクニックは大した事がないのにスポンサーマネーのおかげで上り詰めた者もいるとの指摘はもっともだが、ならば5歳の時に父親にカートを強請って買ってくれたかどうかの時点からテクニック以外の要素は絡んでいる。スポンサーの付かない下位カテゴリーへの参戦1年間の費用は数百万〜数千万円。その道で成功するかどうかもわからないどころか、中学校に上がったらサッカーに夢中になるかもしれない小学校低学年の息子の為にこの金額を投じることのできる親の懐事情と決断が最も大きな分岐点であることは間違いない(現に、この文章の公開半年後の2015年12月時に、それまでカート選手権に参戦していたハッキネンの息子ヒューゴ・ハッキネンがサッカー選手を目指してカートをやめたとの報が飛び込んできた)。シューマッハの父がカートサーキットのオーナーではなかったら。セナ・ダ・シルバの父がブラジル有数の多角経営者ではなかったら。つまり、F1に昇り詰めるためには、肉体、精神力、テクニック、マネー、チャンス、タイミング、ラックの総合力が必要であり、21位の者はやはり何かが足りなかったからF1に行けなかったのだ。
「僕にはF1ドライバーに価する充分な実力があるにもかかわらず、数億のスポンサーマネーなんて集められないから無理なんだ。今のF1はどこか間違ってるよ」といった言い訳を聞く事も多いが、そんなものは1950年の第1回大会からそうだし、1929年の第1回モナコGPにもテクニックはあるのにマシーンが用意できなかった者や、関係者と上手く交渉出来ずに参加できなかった者もいる。そう、マネージャーなんて存在していなかった時代には才能もマネーも揃っていても話し下手というだけで参加できない者もいたのだ。いかにして自分の価値をアピールするかというのも総合力の中では重要な地位を占める。

そんな選ばれしF1ドライバーの中でも、引退するまでに複数回ワールドチャンピオンになった者、一回だけチャンピオンになった者、チャンピオンにはなれなかったが何度も優勝した者といったように序列をつける事ができる。
そこでこの連載では1勝だけした者、つまり一回は勝ったがその後勝てなかった者にスポットライトを当ててみる。
本来、F1ドライバーになるだけでも大変なのに、1勝でもできたら余程凄い事。
のはずが、どうしても不名誉な響きを伴ってしまう、それが Single Victory Club《1勝だけクラブ》のメンバー。

現在、SVCのメンバーは32人。
全メンバーを紹介する。