Spark Spark Spark

 
Spark Spark Spark
サムネイル写真4枚の内最初の2枚は2015年の金属製スキッドブロックから散るスパーク
後半2枚はスキッドブロックレギュレーション導入前の、車体フロア自体の地面接地によるスパーク
2015シーズン当初は演出じみた嫌いのあった「火花」だったが、モンテカルロを走るF1マシーンにはよく似合う。
1995年からフロア底面のダウンフォース削減を目指したステップボトム導入が予定されていたが、セナ・ダ・シルバの死を受けて1994年半ばからの早期導入が検討された。
しかし、設計をやり直さねばならないどころかデータも無いままの急ごしらえではかえって危険というチーム側からの意見を考慮し、木製のスキッドブロック(厚さ1cmの合板)設置を義務付けたFIA。
5cmの段差を設けたステップボトムの方も予定通り1995年から導入されたが、状況に応じて車高が下がるようなルール違反のシステムを防止するためにスキッドブロック設置のルールは残ることとなった。擦り減ることによって違反が一目瞭然となることから木製である必要があったのだ。
だが、これではスキッドブロックから逸れたフロア底面が地面と接しない限り火花は出ないし、逸れた部分はそもそもステップボトムになっているのでそう簡単には地面に触れないことから、 最近では何らかのトラブルで地面を擦っている時以外滅多に火花を見ることは無くなっていた。
2015年からスキッドブロックは金属製になり、激しい火花がサーキットのそこここで見られるようになった。
FIAによる「取り締まりの容易さ」よりも「見栄えのする火花で観客を呼び戻そう」戦略が優先されたのだ。
つまり、冒頭で「演出じみた」と述べたが、これは紛れも無い演出である。
近年の複数のナイトレース開催にも花を添える演出は成功している様子。